学校検診
尿検査
尿は健康のバロメーターです。きちんと検査を受けましょう。
尿検査は、腎臓病、糖尿病を早期に発見し、早期に治療を始めるために欠くことができない検査です。
【血尿、尿蛋白】
健康な子供から排出されたばかりの尿には、尿蛋白も血液もほとんど含まれません。
血尿、尿蛋白は腎臓病ばかりでなく、多くの病気でみられます。精密検査が必要な場合は速やかに小児科等にて検査を受けましょう。
潜血、蛋白の判定が(±)の場合、疲れや発熱、体調不良、発育期などによって見られることもありますが、注意が必要ですので次回も必ず検査して下さい。
【尿糖】
正常な尿に糖は含まれておりません。微量でも尿糖が出たら必ず精密検査を受けましょう。
蟯虫(ぎょう虫)検査:セロファン法
ぎょう虫とは長さ1㎝程の日本で最も多い寄生虫です。
ぎょう虫検査では、肛門周囲に産み落とされた卵を見つける検査を行います。検出された場合は、繰り返し感染しないように確実に駆除を行ってください。
【ぎょう虫の症状】
お尻がかゆい、お尻の湿しん、不眠症、落ち着きがない、腹痛など。
【予防方法】
手洗い・・排便後や食事の時の手洗い。
爪 ・・爪を短く切る。指しゃぶりや爪かみの習慣はできれば治す。
入浴 ・・毎日入浴する。できれば朝も入浴し、下着を取り替える。
寝具 ・・虫卵は日光に弱いので、日干しをする、シーツはこまめに取替え、洗濯をする。
部屋 ・・時間をかけて掃除機をかける。ドアノブなどは丁寧に拭く。
※「ぎょう虫が検出されました」の連絡でとまどう親御さんもいらっしゃいますが、治療をすればすぐに治りますので、心配する必要はありません。
【治療方法】
駆除のお薬を服用するには、医師の処方が必要です。できるだけ早めに小児科、内科を受診しましょう。
視力検査
視力検査には視標(ランドルト氏環)と呼ばれる目印を用います。
被検者は5m離れた位置に立って他眼を遮眼子(視力検査の際に用いる片目を覆う器具)で覆い、視力指示棒で指し示された指標(内部照明の電光投影式の視力表の場合には光っている視標)について口頭、もしくは指差しで応答します。
そして半数以上について判読可能(正答)な最小の視標が視力値となります。
聴力検査
学校保健安全法施行規則では、方法および技術的基準として「聴力は、オージオメータを用いて検査し、左右各別に聴力障害の有無を明らかにする。」と規定されています。
ヘッドフォンを使用し、オージオメータという聴力検査の機器にて検査を行います。
①低い音:1000Hz(ヘルツ)を30db(デシベル)の音の大きさ
②高い音:4000Hz(ヘルツ)を25db(デシベル)の音の大きさ
①、②の音量で聞いていただきオージオメータから出る音で聞こえたタイミングで応答ボタンを押す、または手を挙げれば問題なし(所見なし)と判断されます。
結核検診(胸部レントゲン検査)
結核は、結核菌に感染することによって発症する病気です。肺に感染して症状を引き起こすことが多いので、咳や痰などが主要症状として知られています。
結核検診は、結核の感染予防及び早期発見のために実施する検診です。
心臓検診(心電図検査)
心臓検診は、1995年に小学校、中学校、高校の各1年生全員に心電図検査が義務づけられています。
心臓検診の目的は、心疾患の発見や早期診断をすること、心疾患をもつ児童生徒に適切な治療を受けさせるように指示すること、また、心疾患児に日常生活の適切な指導を行い、生涯を通じてできるだけ健康な生活を送ることができるように児童生徒を援助すること、心臓突然死を予防することなどがあります。
また、心臓検診を通して児童生徒に心疾患などに関する健康教育をすることも重要なことと考えられています。